クリムト (2095pt)

クリムト
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別の名称

グスタフクリムト,gustavklimt,

属性

象徴主義 

年数

1862~1918

オーストリアのウィーン郊外のバウムガルテン生まれ。父は彫版師で芸術的感性の豊かな家庭に育ち、幼いころから才能が秀でていた。1876年、14歳で奨学金を受けウィーンの博物館付属工芸学校に入学。この頃から肖像画をかいては貧しい家計を助けていた。弟のエルンストとゲオルクもこの学校に学び、それぞれ彫刻師、彫金師となってクリムトの作品を飾る額の設計をおこなっている。
1879年、17歳にしてオーストリア皇帝の銀行式の祝祭行列の計画にも参加するほどだった。弟エルンストおよび友人のフランツ・マッチェと共に共同で美術やデザインの請負を始め、ウィーンの美術史美術館の装飾の仕事などを行っている。卒業後に3人は芸術家商会(Kuntslercompagnie) を設立。劇場装飾を中心とした仕事はすぐに軌道に乗り、1886年から1888年まではウィーン市からの依頼を受けた『旧ブルク劇場の観客席』は第一回皇帝賞をうけるなど高く評価され金功労十字賞を授与されている。ウィーン美術界における名声を確立したクリムトは、1891年にウィーン美術家組合に加入し1893年に早くも美術アカデミー教授への推薦をうけたが、任命されることはなかった。翌1892年には父と弟のエルンストが死去している。この頃から進歩的な芸術家たちと知り合い、印象派や象徴主義の作品を多く見るようになり、これまでのウィーン美術が保守的だったことに反発するようになった。
1894年、オーストリア政府からウィーン大学大講堂の天井画の制作を依頼される。『学部の絵』と名づけられたこの天井画は『哲学』『医学』『法学』の3部からなる。彼はこれまでの伝統とは異なる路線の「哲学」をテーマとした絵画を作り上げたが、その是非をめぐり大論争を引き起こした。1896年に提出された構成下絵を見た大学関係者により行われた抗議は一旦は沈静化したものの、1900年と1901年に『哲学』および『医学』がそれぞれ公開されたことで論争が再燃し帝国議会において依頼主の文部大臣が攻撃される事態にまで発展。1905年クリムトは契約の破棄を求め、事前に受け取った報酬を返却した放棄してしまった。美術館および個人に売却された3枚の絵は後にナチスによって没収され、1945年にインメンドルフ城において、親衛隊が撤退する際の放火により没収された他の作品と共に焼失している(白黒写真および『医学』の習作が現存)。
1897年この事件をきっかけとして保守的なウィーン美術家組合を嫌った若手芸術家達によって1897年にウィーン分離派が結成された。クリムトが初代会長を務めている。展覧会、出版などを通してそれまでには無かった新しいモダンデザインの成立に大きな役割を果たした。
当時、絵画の題材としては不適切だと考えられていた女性の裸体や妊婦を描き、非難を浴びたものの女性特有の優雅さとけだるさを合わせた感覚で描かれた彼の作品は、女性を実物以上に美しく見せ、クリムトの人気は衰えなかった。また、作品に浮世絵の影響も受け、作品の中に金箔を使用しているのも特徴。
1902年分離派によるベートーヴェン展に大作『ベートーヴェン・フリーズ』を出品したが反感を買う。翌1903年の第18回ウィーン分離派展ではクリムトの回顧展示が行われた。この作品は長年行方不明となっていたが、1970年にオーストリア政府により買い上げられて修復を受け、現在ではセセッション館(分離派会館)に展示されている。出品された「人生は戦いなり(黄金の騎士)」(1903、愛知県美術館蔵)は当時のクリムトが置かれた状況を映し出している。
1903年にヨーゼフ・ホフマンらによって設立されたウィーン工房にクリムトは強い関心を示していたが、美術の商業化であるとの批判が分離派内部からもなされていた。写実派と様式派による対立、国からの補助金停止などが重なり、クリムトとその同士は1905年に分離派を脱退し、翌年オーストリア芸術家連盟を結成した。後にウィーン工房によるストックレー邸の壁画制作などを行い、上流階級の婦人たちの肖像画を多く手がけた。
1910年代には作品も少なくなり、金箔などを用いる装飾的な作風から脱却していった。1918年、56歳で脳梗塞と肺炎により死去しウィーンのヒーツィンガー墓地に埋葬されている。生涯結婚はしなかったものの多くのモデルと愛人関係にあり、非嫡出子の存在も多数判明している。著名な愛人はエミーリエ・フレーゲであり、最期の言葉も「エミーリエを呼んでくれ」であった。エミーリエはクリムトの死後にクリムトと交わした手紙を全て処分し生涯独身を貫いている。


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