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メトロポリタン美術館(アメリカ・ニューヨーク)

アメリカはニューヨークの高級住宅街であり、ミュージアムストリートでもあるアッパーイースト地域5番街にどっしりと佇む、アメリカ最大の美術館であるメトロポリタン美術館。ニューヨーカーの間では「MET(メット)」と呼ばれ、親しまれています。

その広大な建物内には、世界各地の数々の貴重な美術品が地域別・時代別に区分けされて展示されており、世界三大美術館の中でも、ルーブル美術館と並んで圧倒的な存在感と評価を持つ美術館です。

本記事では、そんなメトロポリタン美術館を詳しくご紹介します。

圧倒的な美術コレクション

メトロポリタン美術館は、非常に幅広く重厚な収蔵品を有します。洋の東西、また、時代を問わず、世界中の地域、文明、あらゆる年代、流派による美術作品を収集していることで知られており、私立の美術館としては、世界的に見ても他に類を見ないスケールのコレクションが楽しめます。

入館料は長い間「希望額」として掲示されているのみで、実際は、例え1ドルであっても好きな金額を払えば入館できました。ところが、2018年3月以降、ニューヨーク市民およびニューヨーク近郊の住民以外向けには、大人25ドル、65歳以上17ドル、学生12ドルの支払いが義務化されてしまいました…(12歳以下は今でも無料です)。

また、ミュージアムショップの充実ぶりも知られており、関連書籍、ミニチュア、古今東西の芸術作品をテーマにデザインした雑貨など、有名美術館ならではの商品が揃っています(オンラインショップでも購入可能)。

そして、マンハッタン北部ワシントンハイツ地区のフォート・トライオン・パークには、別館である「クロイスターズ」があります。フランスやスペインの廃僧院を解体輸送して再構築した美しい建物に、中世ヨーロッパ美術が展示されています。

更に、2016年には、旧ホイットニー美術館の建物をリースして、ピカソ作品などのキュビズムを中心としたモダンアート・コンテンポラリーアートの展示を行う別館である「メット・ブロイヤー」を開館しています。

メトロポリタン美術館の歴史

実は、メトロポリタン美術館の構想が発表されたのは、アメリカではありません。1864年に、パリで7月4日のアメリカ独立記念日を祝うために集まったアメリカ人たちの会合の席で提案されたのが最初です。アメリカ初の国際的規模の美術館設立を目指す、という目的のものでした。

美術館はその6年後の1870年に開館し、現在では、一日では周りきれない規模を誇る、世界最大級の美術館の一つとなっています。